牛丼一筋80年だけど吉野家一号店は71年?300年の歌詞とは?

先日ニュースで、吉野家の8年ぶりの赤字転落について報道されていました。
原因は『牛丼ひとすじ』で牛肉の部位にこだわる、吉野家の経営方針にあるとか・・・

ところでこの『牛丼一筋』という単語。ピンとくるでしょうか?
特に若い人はどうですかね?

自分たち30代後半から40代以上の中年世代なら、すぐピンとくると思います。

・1つは、牛丼一筋80年
・もう一つは、牛丼一筋300年

「どっちも、聞いたことがない!」

という人もいると思うので、ここにまとめておきます。

牛丼一筋80年は、昔の吉野家のCMで流れていた歌詞である

牛丼一筋80年

まず「牛丼ひとすじ80年」。

これは1980年代に流れていた、吉野家のCMソングの歌詞です。

ここは吉野屋
味の吉野家
牛丼ひとすじ、80年~♪

一郎おみやげよ!
やったねパパ、明日はホームランだ!

Youtubeなどで探せば見るかると思いますが、想像がつきやすいCMだと思いますww

ちなみにこのCMソングのあと、一度吉野家は倒産しています。

このCMソングの刷り込みのせいか、私はいまだに吉野家と聞くと「80年」を連想することがあります。同年代でも、すっかり忘れてしまっている人もいますけどね。

当時の吉牛の牛丼は、今よりも味が濃くて、肉は低品質だったんだろうな、と思います。
でも食べていた時は、美味しくいただいていました。倒産した時はショックでしたね~。

牛丼一筋300年は、キン肉マンで流れた意味のない歌詞である

牛丼一筋300年 歌詞

そして「牛丼一筋300年」。

これも80年代の大人気アニメ、「キン肉マン」の中で使われていた、意味のない歌の歌詞です。

主人公のキン肉マンが、ミート君におだてられた時に、踊りながら歌っていた歌です。
ミート君、本名:アレキサンドリア・ミートは、王子であるキン肉マンのお目付け役です。

牛丼一筋300年~♪

早いの
うまいの
安いの~

ホント、意味のない歌ですね。

これがほぼ毎週のように、アニメ・キン肉マンで流れていたのです。

本家の「牛丼一筋80年」の方が忘れていても
こっちの「牛丼一筋300年」の方は覚えている、という人もなぜか多いです。

ちなみに吉野家は、アニメ・キン肉マンのスポンサーでも何でもありません。
ただ、主人公のキン肉マンが、「牛丼好き」という設定から、このパロディーのような歌を歌っていたようです。「肉」つながりで・・・

吉野家築地一号店は71年で閉店したのに、なぜ80年?

去年2018年、築地市場の移転に伴って、「築地の吉野家一号店」は閉店しました。

で、その際に気になったことがあります。

去年からさかのぼって、1980年代は約40年前。
当時流れていたCMで、「牛丼ひとすじ80年~♪」と言っていたわけで・・・

そうなると、吉野家が出来たのって1900年ぐらい!?明治33年です!
今年の大河ドラマ、いだてんぐらいの時代で、日清戦争だの日露戦争だの、言っていた時期ですよ。

そんな時から「牛丼」ってあったの?

ってなりますよね。

調べてみると、次のようなことがわかりました。

吉野家は1899年に、料亭で働いていた松田栄吉さんが、東京日本橋の魚市場で個人商店を開いたのが始まりだとか。ベースは、はやり始めていた、「牛めし」だったようです。

その後1923年の関東大震災後に、魚市場が築地に移転。一緒にお店も移動します。
お店は1945年の東京大空襲で一度焼失しますが、戦後に屋台として復帰。

店を継いだ松田瑞穂さんはが、1947年に店舗を再開。それが「築地吉野家1号店」になります。

つまり、吉野家のプロトタイプは1899年に出来ましたが、去年まで「吉野家1号店」と言われていた築地店は1947年に開店していたのです。

だから、1980年代で「牛丼ひとすじ80年~」と歌えたわけです。
当時で築地1号店は、創業30年ぐらいだったのに。閉店した去年、2018年で71年でした。

ということで、一度倒産していますが、今年で吉野家プロトタイプ開業から120年!

キン肉マンが愛した(たぶん吉野家の)牛丼の歴史は、相当古いことがわかりました。
赤字に転落しても、ぜひ持ち直して欲しいですね!