2019年になって、豚コレラの感染拡大が問題になっています。
発生が愛知県豊田市の養豚場と言われ、そこから出荷された
大阪、長野、岐阜、滋賀の養豚場にまで、感染が拡大してしまいました。
そして、約9,200頭の殺処分が始められているのだとか・・・
このニュースを聞いて
「豚コレラって人には感染しないの?」
「ペットの犬や猫には、空気感染しないのか?」
と疑問や不安を持っている人も、いるのではないでしょうか?
今回は、「豚コレラ」のこれら疑問に対する、答えを紹介していきます。
豚コレラが日本で発生した原因は?
豚コレラは、豚やイノシシに特有の病気です。
ダニが媒介したり、感染している家畜同士の、直接的な接触により拡大すると言われています。
豚コレラには有効なワクチンや治療法がないので、養豚場で一頭の豚が感染しただけでも、被害が一気に拡大する恐れがあります。そのため国の「家畜伝染病」に指定されているのです。
日本は豚コレラが発生しない「清浄国」と言われてきましたが、去年(2018年)に岐阜市の養豚場で発生し、そして今回の騒ぎも、発生してしまいました。
今回発生した理由は、感染した家畜の輸入というより、
ウイルスに汚染された飛行機内で、輸入中のエサにウイルスが混ぜってしまい
それを国内の豚が、食べたことが原因とされています。
豚コレラはヒトに感染しないのに、なぜ殺処分されるの?
愛知 豊田の養豚場で豚コレラ感染確認 県内の養豚場では初めて #nhk_news https://t.co/HxzTLqj9a3
— NHKニュース (@nhk_news) 2019年2月6日
豚コレラは、豚やイノシシの特有の病気と紹介した通り、ヒトには感染しません。
感染した豚を仮に食べたとしても、感染はしないのです。
が、鳥インフルエンザも当初は鳥だけの病気とされていました。
他の動物の体内に入ったウイルスが、遺伝子を変化させて、人に感染する新型へと進化したのです。
豚コレラも同じように、ヒトに感染するウイルスになっても、おかしくはありません。
そういう意味でも、豚コレラは国の「家畜伝染病」に指定されていて、飼育されている豚の感染が見つかった養豚場では、すべての豚を殺処分する必要があるのです。
「殺処分すれば、本当に大丈夫なの?」
と心配する人も、いるかもしれませんね。
ウイルスは生命体に寄生していて、宿主が死んでしまえば、自分も生きていくことはできません。
もちろん増殖もできないので、宿主である豚を殺すことが、ウイルス被害の拡大防止につながります。
豚コレラが発生したのは、人為的な要因が大きいのに、罪のない豚が殺されてしまうのは、何だか可哀そうですね。
豚を飼育している方々も、ショックは大きいと思いますが、殺処分が最も確実な、感染防止策なのです。
ペットの犬や猫への空気感染は?
豚コレラの感染ルートは、ダニによる媒介か、感染している家畜同士の、直接の接触と紹介しました。
今のところ、空気感染の心配はありません。
なので、養豚場の近くに住んでいる人で、犬や猫などのペットへの感染を心配する必要はありません。
ですがこれも、ヒトへの感染と同じ問題で、突然変異でウイルスが進化すると、別の動物へ感染する可能性があります。
もし近くに養豚場があるなら、飼い猫を放し飼いにしたり、犬の散歩で近づくのは、騒ぎが収まるまでは控えるようにしましょう。
豚コレラの今後の拡大は大丈夫か?
今回の豚コレラ騒動では、豊田の養豚場から出荷された、大阪などの4都市の養豚場に感染が拡大しました。
問題は深刻ですが、因果関係がはっきりしています。
なので殺処分で感染拡大を止めて、今回のように感染豚を他の地域に移動しなければ、さらなる被害は防止できると考えられます。
ただ、ウイルスは感染しなくても、服などについて移動することもあります。
養豚場に関わる仕事の人はもちろんですが、一般の観光客も、ウイルスを移動することがないように、注意する必要がありそうです。